好きなものを選ぶ練習——感性は、日常の中で取り戻せる


最近、自分の「好き」がわからなくなっていないだろうか。

何かを選ぶとき、つい「コスパ」「口コミ」「人気ランキング」を見てしまう。それが悪いわけじゃない。でも、自分の感覚で選んだのか、誰かの評価で選んだのか、わからなくなることがある。


「好き」が鈍る理由


毎日、膨大な情報に触れている。SNSのおすすめ。広告。レビュー。

便利ではある。でも、自分で考える前に「答え」が提示されてしまう。おすすめされたものを選ぶ。それを繰り返すうちに、「自分は何が好きなのか」がぼやけてくる。

感性が鈍ったのではなく、使う機会が減っただけだと思う。


小さなことから、自分で選んでみる


感性を取り戻すのに、大げさなことはいらない。

カフェで、いつもと違うものを頼んでみる。花屋で、理由なく一本選んでみる。服を買うとき、口コミを見ずに鏡の前で決める。

小さなことでいい。「自分の感覚で選んだ」という経験を、少しずつ増やしていく。


「なんとなく」を大切にする


散歩中に「あ、この道いいな」と思う。なぜかはわからない。でも、足がそっちに向く。

その「なんとなく」を無視しないでみる。理由がないからこそ、それは純粋な「好き」だ。

効率を求められる日々の中で、「なんとなく」で選ぶことは、小さな反抗かもしれない。でも、その反抗が、自分を取り戻すきっかけになる。


アートは、感性のストレッチのようなもの


アートを見ることは、感性のストレッチに似ている。

正解がない。点数もつかない。ただ、目の前のものを感じるだけ。その時間が、固まっていた感覚をほぐしてくれる。

美術館に行かなくてもいい。オンラインで作品を眺めるだけでもいい。5分でも、10分でも。「あ、いいな」と思える瞬間があれば、それだけで感性は動いている。


「好き」は、練習で戻ってくる


感性は、生まれつきのものじゃない。使えば戻ってくるし、使わなければ鈍る。

自分の「好き」がわからなくなっていたとしても、大丈夫。小さな選択を重ねるうちに、少しずつ輪郭が見えてくる。

好きなものがわかると、暮らしがちょっと楽しくなる。選ぶことが、ちょっとうれしくなる。

「わからない。でも好き。」

その言葉が自然に出てきたら、きっと感性は、もう戻っている。


Writer
ARTiATE

「わからない。でも好き。」——感性で選ぶアートとの出会いを届ける。